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行政行為とは?定義・種類・許可と特許の違いをわかりやすく解説

行政行為とは?定義・種類・許可と特許の違いをわかりやすく解説

「行政行為って結局何なの?」「許可と特許の違いがどうしても覚えられない…」――行政書士試験の勉強をしていると、こんな悩みを抱える方がとても多いです。行政作用・行政行為は試験の頻出テーマでありながら、用語が似ていて混乱しやすい分野でもあります。この記事では、行政作用の全体像から行政行為の種類・分類まで、初学者の方でも迷わず理解できるよう、具体例を交えながらやさしく解説します。ぜひ最後まで読んで、試験勉強に役立ててください。

行政作用とは?全体像をまず把握しよう

まず「行政作用」という言葉の意味から確認しましょう。行政作用とは、国や地方公共団体などの行政主体が、一定の行政目的を実現するために国民に対して行う行為全般のことです。税金を課したり、道路を整備したり、許可を与えたり――私たちの日常生活に関わるさまざまな行政の動きが、すべてここに含まれます。

行政作用は大きく2つの軸で整理できます。ひとつは「対象が特定の人か、不特定の人か」という軸、もうひとつは「権力的か、非権力的か」という軸です。この2つを組み合わせると、以下のように整理できます。

  • 特定の人を対象 × 権力的 → 行政行為
  • 特定の人を対象 × 非権力的 → 行政契約・行政指導
  • 不特定の人を対象 × 権力的 → 行政立法・行政計画

この中で、行政書士試験で特に重点的に問われるのが「行政行為」です。以下でくわしく見ていきましょう。

行政行為とは何か?3つの特徴を押さえよう

行政行為とは、行政庁が法律に基づき、一方的に働きかけることで、特定の国民の権利義務を変動させる行為のことです。「処分」と呼ばれることもあります。

行政行為には、他の行政作用と区別するための重要な特徴が3つあります。

第一に、法的効果が特定個人の権利義務に及ぶ点です。これは、不特定多数に向けたルール(行政立法)とは異なります。たとえば「この人の飲食店営業を許可する」というように、特定の個人に向けた効果が生じます。

第二に、特定個人の権利義務を具体的に決定する点です。「こうしてほしい」とお願いするだけの行政指導とは違い、法的な拘束力を持ちます。

第三に、行政庁の一方的な判断によって行われる点です。相手方の同意が必要な行政契約とは異なり、国民が「嫌だ」と言っても成立します。

また、行政行為は国民の権利義務に直接影響を与えるため、法律の根拠が必要とされています(法律による行政の原理・法律の留保の原則)。行政が勝手に国民の権利を制限したり義務を課したりすることは、法的根拠なしには許されないのです。

行政行為と他の行政作用との違い

  • 行政立法との違い:行政行為は「特定個人」の権利義務に影響するが、行政立法は「一般的・抽象的」な効果をもたらす
  • 行政指導との違い:行政行為は法的拘束力があるが、行政指導は事実行為に過ぎず強制力はない
  • 行政契約との違い:行政行為は行政庁の「一方的判断」で成立するが、行政契約は相手方の同意が必要

行政行為の種類:法律行為的行政行為と準法律行為的行政行為

行政行為は、効果の発生の仕方によって大きく2種類に分けられます。「法律行為的行政行為」と「準法律行為的行政行為」です。名前が長くて難しく聞こえますが、ポイントを押さえれば決して複雑ではありません。

法律行為的・準法律行為的って、どう違うの?名前が似すぎて混乱する…

シンプルに言うと、行政庁の「意思」どおりに効果が出るのが法律行為的、法律の規定によって効果が出るのが準法律行為的だよ。具体例と一緒に覚えると頭に入りやすいよ!

法律行為的行政行為:命令的行為と形成的行為

法律行為的行政行為とは、行政庁の意思表示どおりの効果が発生する行政行為のことです。これはさらに「命令的行為」と「形成的行為」に分かれます。

命令的行為(4種類)

命令的行為とは、国民が生まれながらに持っている活動の自由を制限して義務を課したり、その義務を解除したりする行為のことです。4種類あります。

下命は、国民に対して一定の行為をする義務を課す行為です。課税処分や違法建築物の除却命令がその例です。禁止は、一定の行為をしてはならない義務を課すもので、道路の通行禁止や営業の停止命令がこれにあたります。

許可は、法令によって課されている一般的な禁止を、特定の場合に解除する行為です。風俗営業の許可、飲食店の営業許可、自動車の運転免許などが代表例です。私たちが最も身近に感じやすい行政行為のひとつでしょう。免除は、既に課されている作為義務を特定の場合に解除するもので、児童の就学義務の免除や納税義務の免除がその例です。

形成的行為(3種類)

形成的行為とは、国民が本来持っていない特殊な権利や法律上の地位を与えたり奪ったりする行為のことです。3種類あります。

特許は、人が生まれながらには持っていない新たな権利や法律上の地位を特定の人に付与する行為です。外国人の帰化の許可、河川や道路の占用許可、電気事業の許可などがこれにあたります。「許可」と名前がついていても「特許」に分類されるものがある点は、試験でよく狙われるポイントです。

認可は、私人の法律行為を補充して、その法律上の効果を完成させる行為です。銀行の合併の認可、公共料金値上げの認可、農地の権利移転の許可などが例として挙げられます。なお、認可の対象は「法律行為」に限られ、事実行為は含まれない点も覚えておきましょう。代理は、第三者が行うべき行為を行政主体が代わって行い、その第三者が自ら行ったのと同じ効果を生じさせる行為です。

「許可」と「特許」の混同に注意!

  • 「許可」は既存の禁止を解除するもの(例:飲食店営業許可・運転免許)。自由の回復がイメージ。
  • 「特許」は生まれながらには持っていない権利を新たに付与するもの(例:河川占用許可・電気事業許可)。権利の創設がイメージ。
  • 名称に「許可」とついていても、内容が権利の新規付与であれば「特許」に分類される。過去問で具体例を確認しながら覚えよう。

準法律行為的行政行為:4種類をしっかり区別しよう

準法律行為的行政行為とは、行政庁の意思表示ではなく、行政庁が判断・認識したことを表示した場合に、法律の規定によって一定の効果が発生する行政行為のことです。こちらも4種類あります。

① 確認

確認とは、特定の事実や法律関係の存否について判断する行為で、法律関係を確定する効果が認められるものです。当選人の決定、所得税額の決定、建築確認、審査請求の裁決などが該当します。

② 公証

公証とは、特定の事実や法律関係の存在を公に証明する行為で、法律の規定により一定の効果が発生するものです。選挙人名簿への登録や戸籍への記載がこれにあたります。私人間の「公正証書」とは別物ですので混同しないよう注意しましょう。

③ 通知

通知とは、相手方に対して一定の事項を知らせる行為で、法律の規定により一定の効果が発生するものです。納税の督促がその代表例です。

④ 受理

受理とは、相手方の行為を有効なものとして受け付ける行為で、法律の規定により一定の効果が発生するものです。各種申請や不服申立ての受理がこれにあたります。

行政行為の全体像まとめ

  • 【法律行為的行政行為】命令的行為(下命・禁止・許可・免除)+ 形成的行為(特許・認可・代理)
  • 【準法律行為的行政行為】確認・公証・通知・受理 の4種類
  • 法律行為的は「意思表示どおりの効果」、準法律行為的は「法律の規定による効果」という違いが根本にある

まとめ:行政行為の学習を今日から進めよう

  • まず「行政行為とは何か」の定義と3つの特徴(特定個人への効果・具体的決定・一方的判断)を声に出して覚えることから始めよう。定義が曖昧なまま進むと後でつまずく。
  • 「許可と特許の違い」「命令的行為と形成的行為の違い」は試験で頻出。具体例とセットで覚えると記憶に定着しやすい。今日中に一覧表を手書きでまとめてみよう。
  • 準法律行為的行政行為(確認・公証・通知・受理)は後回しにしがちだが、過去問でもしっかり問われる。法律行為的行政行為を理解したら、すぐに過去問演習で両者の区別を確認しよう!